ドラドラ2017 4th PERIOD

審査員インタビュー

だーよし

 

 

 

 

 

 

■総評

お疲れ様でございます!

2人ホント素晴らしいことを言っていただいたと思うんですけど僕今日思ったことがありまして。
どうせ誰かが言わなきゃいけないことだと思うから僕が試しに言ってみるんですけど「曲の問題」ですね。

僕ジャッジさせていただくと度々言わせていただくんですけどダンスを踊る人っていうのは曲ありきで踊ってますよね?
ってことはその曲が言っているメッセージってのはダンサーから伝わってこないとおかしい。まずこれ大丈夫ですよね?

っていうことは僕キッズダンサーが踊ってる時に汚い言葉が入ってるパフォーマンスがホントに嫌いなんです。
なんでかっていうと曲からインスピレーションもらった振付をメッセージとして見てるお客さんに与えると。
何が悲しくて小学校の子供達からファックみたいなことを伝えられなきゃいけないのか。これが僕は本当に嫌いなんですよ。

ていうかおかしいですね絶対。この状況が。
なんでかっていうとさっきも龍太君が言ったんですけど曲にダンスがついてきてないってことなんですね。

踊ってる本人達からそのメッセージが僕に伝わってくれば全然なんの問題もないんですよ。
曲が言っていることをこの人達が代弁しているとか、曲が言っていることを表現して伝わってくれば全然何の問題もないんですけど。
これ多分本人達意味分かってないよねっていう。

これが言ってしまったら子供達がダンスを頑張っているっていうすごくピュアで一生懸命なハートに先生のセンスなのか何なのかわかんないですけどかなり水を差してると思うんですね。
だって僕はそのステージで見る人からそういうメッセージを受け取りたくないというか。

本人達のハートと曲がバラバラなんですね。
これは表現として全くおかしなことだと僕は思ってて。
そういう僕のセンスで今日審査して良いからWAN-CHANさんに呼んでいただいたわけで。

ホントにこの状況がおかしいと思うから誰かが言わないと多分誰も考えないんだろうなって、これは。
だからあえて言わせていただきますけど俺は本当におかしいと思います。それが。

ダンスってものはやっぱり曲ありきで、その曲を作った人が例えばどういうことを言いたかったのかとか、この曲にどんな背景があるのかとか。
子供達がそれを覚えるのはまだずっとずっと先のことなんですよ。

好きだったら好きなものを覚えていくから。
それを日本の学校教育にダンスが必修科目に入りました、みたいなことを言っててその教えてる先生が曲のメッセージもその子供たちに伝えられないで。

子供達が悪い言葉でお母さんをやってしまうみたいな言葉がありますよね?
それ言いながら笑顔で踊るすごいアンバランスな状況が生まれるんすよ。

これはここ日本だから英語わかるわからないとかそういうことではなくて。
僕が言ってるのは本人達からそのメッセージが伝わってくれば良いと言ってますね?

ダンスって僕らの時代っていうのはホントに誰かが町で踊ってるのカッコイイな、一緒に練習しようよ、っていうところからダンスが始まっていったっていう世代だと思うんですけど。

今スタジオでダンスを始めますよね?
色んな人とのコミュニケーションの中でそういうことを覚えていくんだけど、今の子達はカッコイイ先生のダンスがあったら正解がすぐそこにあるわけですよ。

先生が言う通りの曲で先生が言う通りのダンスを踊る。こういう顔をしなさい、ここはリップをしなさい、笑いなさい。
そういうことではなくてダンスってのはもっと自分が持ってるものを中から出すものだと僕は思うし、そういう瞬間を見た時に僕はダンスを見てて感動するんですね。

だから今日ここに上がってる子達っていうのは…別に上がってない子達からなかったってわけじゃない。
それぞれ良い所を僕はキャッチしたつもりだけど、よりこの子達の方がそういうのが出てたと思いますね。

そのダンサー本来とかこの踊れる環境に感謝しているとか、この曲が大好きだとか、先生に感謝してる、お父さんお母さんに感謝してるとか、ダンスやってて楽しいみたいな。
そういうストレートなものが僕は伝わって来たから今ここに立ってるのかなと思います。

ダンスってもうちょっと指導者がいる場合は指導者が受け持つ責任ていうのがもうちょっとしっかりしていかなきゃいけないんじゃないのかなって思ってしまいました。

だけどホントにあなた達がダンスを頑張ってやってるってことはホントに今後人生を生きていく中ですごい糧になると思うし。
例えば今日友達がいない中でステージで踊りました、みんな盛り上がってくれました、それで将来ダンサーを目指そうっていう子達も出てくるわけなんですよね。

だからそういうもうちょっとみんながやってることが今後の人生に響いてくるかもしれないとか、今後大きくなる上で昔ダンスをやってて怒られても頑張ろう頑張ろうってやったことが人生の糧になるとか。
そういうもうちょっと本質的なものを教えてってほしいなみたいな。

僕はあんまり人に教えてコンテストのナンバーに出してみたいなことをやってないのでそういう僕も無責任なのかもしれないですけどやっぱり踊ってる人から感じるパワーっていうのはそういうのが好きだなと思いました。

はい、以上です。

でも皆さん素晴らしかったですよ。本当に。
これからもダンスを愛していきましょうね。みなさんで。

はい、お疲れ様でございました。

■優勝チーム・ダンサーの勝因・総評

<U-12ソロ部門…Sienna>
この子は体の中にあるグルーブ、曲の好きさが中から出てましたよね。
自分が好きでこの曲を表現したいっていう気持ちにちゃんとスキルが乗っかってたから誰が見ても入ってくるショーだったんじゃないですかね。
ホントに最初から最後までバキバキやんないのにフローをちゃんと出して優勝できるって結構すごいなと思いました。
僕がロボットダンスでフローがないだけに。笑

<U-12チーム部門…HI-TECH>
この子達は勢いがやっぱり半端じゃなかったですね。
これ系って難しいと思うんですよね。
さっき総評でジャッジの龍太君が言ったように気持ちにちゃんとダンスのムーブを乗せるっていうのが結構難しいと思ってて。
でもそういうのを跳ね返すくらいのパワーと勢いがあったのがすごいなと思いますよ。

<U-15チーム部門…ネギマドリームス(ドリネギ)>
この子らも最たるもんですね。自分の中から出てくるもの。
別にそんなに特に着飾ってるわけでもない、派手な演出があるわけでもない。
ただ、自分達のグルーブとダンス力、ステージで踊ってるエネルギーを前に飛ばす感じがすごく気持ち良かったですね。

1番びっくりしたのが衣装替えで6分、7分くらいのデニム、パンツみたいの履いてたと思うんすけどバって取ったらまた6分、7分丈くらいの今度はチノパンていうかコットンパンツみたいのに変わったみたいな。
もうそこは3度見くらいしましたね。果たしてそれが必要だったのか。何の意味があったのか今度会ったら聞いてみたいですね。
だけど良いダンスをするのってそういうの関係ないんですよ。そういうことじゃなく、理屈じゃなくエネルギーにやられましたね。めっちゃ練習したんだと思います。

<OPENチーム部門…AFULLOBO>
出てきちゃってますよね。OPEN部門になると先生が付けてる振付よりもだんだん自分達がやりたいことっていうのがちゃんと出てきて。
そういう主張がダンスに乗り始めてるかなと思います。
僕JAZZのスキルがよく分からないので自分のダンス観で見てボディーバランスのとり方が上手かったり、末端のものがすごくキレイだなとかっていう…
専門の人よりは何となくでしか見ることできないのであれなんですけど今後が楽しみなんじゃないですかね。

<OPENソロ部門…Yu→ri>
この子は今日出てた全ダンサーの中で唯一ぼくが「おぉ!」って言った子だと思います。
彼女なりの音の表現の仕方がぶっちゃけとってもオリジナルのものかっていったらそうでもないとは思うんですけど、自分の好きなものをピックアップして自分としての形として出すっていうところでその積み重ねてきたものに素直に「おぉ」って言わせてもらえる子だったんじゃないですかね。
っていうのを感じたんで1位なんだと思います。

■入賞しなかったけど気になったチーム・ダンサー

<OPENソロ部門…おっさんだってできるもん>
以外とおっさんではなかったってことがまず一つでかいですね。
垣間見えたのが大人じゃなきゃできないような間の使い方とか素晴らしいなと思って。
おいくつの方なのか分からないんですけど大人になられてソロでこうやってコンテスト出るってなかなかできないことだと思うのでそこがすごくリスペクトできますね。

<U-15チーム部門…DroooopS>
審査の総評で偉そうなことベラベラ、ベラベラと言ったんですけども。
この子達は結構ビッチ系のダンスが自分達が好きでずっとやってると思うんですけどこの子達に関してはポイント入ってますし。好きなものが見えるから。好きでやってんだろうなこれをって。

だけどこういう場なんで好きなものを見せれば周りの人が納得するっていうことではないってことを覚えた方が良いかもしれないですね。
お客さんを一緒に連れて行ってくれるような、自分達の好きなものの中にそういうようなものが乗っかるとこの子達がやりたいことがすごく化けると思いますね。
DroooopSの子達は上手だし、顔とかでもねすごく表現できるからこそ自分の好きなもので見てる人を納得させられる説得力みたいなものがあるともっともっと良いと思います。

ダンス素晴らしいものを見せてもらいましたよ。
WAN-CHANさん、ありがとうございます。いっつも。今後ともよろしくお願いいたします。