MACHIDA CUP vol.10

インタビュー

長谷川達也

HasegawaTatsuya_Photo

 

 

 

 

■総評

お疲れ様でした。
少しお話が(他の審査員と)かぶってしまうかもしれないんですけど。

ダンスは技術が高いのが正解ではあるんですけど、コンテストのみならずショーをしたり作品を作ったりするときはダンス以外のことでも気を使わなきゃいけないことってあったりして…

それがたとえば選曲をどうするかとか、曲を何曲使ってどういうふうに繋いでいったのかもテクニックだし、どういう衣装を着るかも作品の在り方、ビジュアルとして大切だと思いますし、あとは構成だったりとかね。色んな要素、まぁそれもテクニックの一つだったりします。

たとえば今回でいうと僕が見てて思ったのは、皆さんすごく律儀にセンター守って踊るんですけど会場もっと広いのでもっと色んなところ行っていいと思うし、そうやって見る人の目を動かすことで飽きない面白い動き・構成になってくるかなと思うので… 何を大事にするかっていうのは自分で選んでくれていいんですけど、色んなアプローチの仕方があると思うのでそれを自分達なりに考えて、独特というか自分だけのダンスを見つけていって欲しいなと思いました。

先生の言うこと聞いたりなんかして技術高めていくのは本当に大事なので、そこから更に高まって上がっていくためにはどっかで誰かの真似をするじゃなくて、自分らしさってものを見つけていかないと有名にはなれないのかもしれないので、そのへんも考えながら成長していって欲しいなと思いました。

■優勝チームのよかったところ

<ソロ部門…1ppei>
すごくHIPHOPをとらえている感じがしました。 ステップすごく上手だったし、それだけじゃなくて柔らかい部分やグルーヴ感、重さもあったし 色んなところがすごくHIPHOPとしてのダンスの上手さが際立っていて、まさにストリートダンスっていう大会にふさわしい結果になったんじゃないかなと思います。

<U-12部門…BUDDY★HEAD$>
振付がすごく複雑だったかっていうとそういう印象はないんですけど、シンプルでいてすごくまとまっていた。 エナジーもすごくあったし、構成も色々展開されていたし、そういった意味では総合的にもすごく高い評価だったなぁと。そこが優勝のポイントになったのかなと思います。

<U-15部門…IRiS>
振付がとにかく上手いですね。テクニックもすごく高くて、本当に15歳以下って思うくらい驚くくらい上手だったので。 最少人数の2人っていうとコンテストによって構成しずらいので、パターンが無いのでなかなか本当にテクニックがないと勝てないんですよね。 だけど色んな人数で挑戦してくるグループに対して少ない人数でも面白く見せられる、飽きさせないダンスの仕方っていうのがすごく発揮されてたな、と思います。

<OPEN部門…ABANDON>
2人のダンスのアイデア・クリエイティブがすごく発揮されていて… ダンスっていうのは基本的には個人個人が振りを踊るってことが基本ですけど、そうじゃなくて2人であるからこそこういう事が出来るんだっていうような発想をすごく考えた上で創られているので、そこはまた違ったダンスの見せ方と可能性がありますよね。

そこがすごく面白かったし…ちょっと言葉悪いですけど奇をてらってるというか、そういう独特さだけじゃなくて技術も裏打ちされてるというか。

KAZUさんも言ってましたけど、ステップがあっていいねっていったところ僕も感じましたし、それがやっぱり一辺倒だったら優勝じゃなかったと思うんですよね。 そういう色んな要素も含めてテクニックもあったってことが優勝のポイントになったと思います。

■入賞しなかったけどよかったチーム

<ソロ部門>
「リンカ*」
緩急があってすごく良かった。LOCKINだとRicoちゃんが3位になっていて、僕はロックというジャンルにおいてはこの2人が特に際立っていたというか、2人ともすごく上手だったなと思って僕は甲乙つけがたいと思ったくらい。 緩急があって、テクニックもあって、振りの作り方も面白くて…僕は入賞出来るんじゃないかなと思って得点をつけました。

<U-12部門>
「Tight Shawty」
雰囲気があって…雰囲気と踊りがありつつの、同調性も高くてすごく大人っぽかったんですよね。 それがすごく印象に残っていて僕の中ですごく評価高いです。

<U-15部門>
「DANK-U」
いい掴みをしていたなっていうところがあって、すごくテンションも高くって、同調しているんですよねやっぱり。 コンテストでダンスが同調しているっていうのはかなり必要な要素だったりするので、その部分はがっつり掴んでいたし、特に前半の構成力が僕はとても面白かったので中盤以降とかもそれを更に上回るような面白さがあるとより良かったかなと思います。 でもすごく点数高いです。

<OPEN部門>
「KING OF HOUSE」
振付がすごく大胆で、HOUSEって基本的には足技ってイメージですけどそれにとらわれずに身体全体を使った動きがダイナミックですごく面白くて、構成の仕方とかアイデアもすごく良かったので点が高いです。