MACIDA CUP vol.11
審査員インタビュー
KENSAKU
■総評
みなさん元気ですかー!今日ね、楽しかったわー!
普段(MCをやることが多いため)横とか後ろからしか見てなくて… 今日は前からみなさんのダンスが見れて何が嫌やったかって、そこに順位をつけなきゃいけなかったことなんです。 だったら受けるなって感じなんですけど受けちゃいましたありがとうございます。
コンテストって面白いんですよ。面白いんです!
ここに入ってる人ももちろんそうなんですけど、今日ジャッジ皆さんとほとんど、順位が一緒でOPEN部門もひとつふたつを除いてほとんど同じでした。 要はみんな感性の中に入った。
分かりやすく言うと・・・
行列のできるラーメン屋さんに皆が美味い美味いって言うから「ほないこかー!」って自分も食べに行ってみたら「いや、私の中ではそんなに美味くないな・・・」っていうことだってあるわけですよ。 でもなぜそこに行列が出来るかって、100人が食べに行ったとき80人が美味しいと思うからそこに行列が出来るんですよね。
ダンスだってそうなんです。
例えば5人ジャッジがいた中で5人のうち4人の心をつかめばもちろんそれは入賞するんですよ。 例えその中の1人が大嫌いであっても。
じゃあ今流行りのみんなが好きなことをやれば入賞出来るのかということでもなく、例えばとんこつラーメンが好きやったとしたらそのとんこつラーメンの中でも味を追求したお店だけが行列が出来る。 ただのとんこつラーメンってだけでは入らない、ということはそこにこだわりが必要なんです。
プラス、びっくりスパイスがあったりしたらまたそこが話題を呼ぶと。 「あそこの店はとんこつラーメンの上にズワイガニ1匹乗せてしまうらしいよ。」 絶対気になるやんか。食べに行ってみよかな!って。
食べに行ったときにズワイガニ+とんこつラーメンがマッチしてたら100点満点優勝やけど、じゃあ、「何でその蟹乗せたん?」と。 「何でその導入でその動きをしたあとにびっくりの振りをしたん?」ていうのが、ダンスと一緒なんですね。
今や当たり前のようにみなさんが食べてるカツカレーだって、一番最初にカレーにカツ乗せたやつアホちゃうか!?と。 でもそれを誰かがやってみて美味しかったから今世の中にカツカレーが広まってるわけですよ。
ダンスだってそうだと思うんですよね。
今まで過去の色んなレジェンド達が色んなびっくりをスパイスしてきた中で今の日本そして世界のヒップホップのショウの在り方とかが確立されてるだけで、そこを生み出したりとか新しいことをやるのが自分たちの役目で、それをやったところで100人が見て100人が勝つダンスをしたら絶対優勝出来るんです。
例えば昨日今日ダンスをやり始めたやつらとこのジャッジの5人が今日1日リハして明日コンテストしましょうね。 絶対勝てるよ。だってそれだけ練習して俺ら出来るから。ということなんです。 だからみんな、考え方的にもっと広く見た方がダンスって楽しいと思う。
難しいところですよね。 ミーハーに、みんなに認められることをやろうか。 じゃあお前の真意はどこやねん。っていうところもあるし・・・。
本当はあと2時間くらい話したいねんけど(笑)
まとめて言うと、僕がダンスしてる中でこだわってる部分が2つありまして、バトルとかコンテストに出るときには100人が見て100人が勝ってる振り・ソロをしようていうのプラス…
自分のダンスの師匠でコースケというB-BOYがいてるんですけど、俺はその人が認めてくれるんやったら100人が認めてくれなくても良い、と思ってます。
っていうのは、そのダンスの熱意とそこへの思いがあるから。 それがあれば、師匠以外の人が見ても認める。と僕の中では思ってます。
ニワトリをとるか、卵をとるか。
卵があるからニワトリが産まれた、いや、ニワトリが卵産めへんかったらニワトリ産まれへんやんか。 だからどっちを取るかは分からないですけど、そのとり方っていうのは自分たちの経験だったり感性だと思うんですよね。
だから、感性を磨くっていうのが一番大事でした。 正直OPEN部門で「何でその出方したん?」とか、何でその格好にしたん?とかあるやんもっと。って思ったんですよ僕は。
だからカッコイイとかカッコ悪いの感性って不思議ですね。 多分ビジュアル系バンドのやつらが俺の格好見たら「うわ、ダッサ」って絶対思うやろうし。 でも万人にうける格好だってあるやろうし。
世の中のやつがイケメンって騒いでるやつテレビで見て「大してイケメンちゃうで?」と思いながらも世の中のやつ俺のこと不細工やって思ってるかもしれへんし。
っていう話なんですよ。
何が正解かっていうのは自分がしたいこと提示して、それを認めてもらうっていうのが素晴らしいなと思いました。 長くなりましたけど、ありがとうございました。
■優勝チームの勝因・総評
優勝する気でこのコンテストに来ていたことと、優勝する気が最後まで続いていたこと。 そして優勝するために練習を重ね、それが本番で出せてたから優勝出来たんだろうな、と思いました。
■入賞しなかったけど気になったチーム・ダンサー
<U-12チーム部門…Fearless>
メリハリとかカノンや振付、ファッションとか好きでした。
<OPENチーム部門…チーム熟女>
入賞してるけど、すごい気になりましたね(笑) 表彰されるときに「ナンパ大歓迎」っていうTシャツを持ってきたのにも驚いた(笑) そこはものすごく気になりましたね!
■もっとこうした方が良かったな、と思うこと
出来ている振付の中で振りを追っかけてるチームが結構目立ったなと。 音があってその音に対して振りを作っているのに、音が先に行っててそこに動きが乗っからず一生懸命音を追っかけながら振りを踊ってるチームが何チームかいましたね。
あとは空気感を作るのが上手いチームが多かったなと思いました。