MACHIDA CUP vol.13

審査員インタビュー

SAYA YAMAMARU

 

 

 

 

 

 

■総評

お疲れさまでした。
入賞したみなさんおめでとうございます。

全体の総評としてはすごくレベルが高くてソロもチームもしっかりプライドを持ってここに臨んでる子達が多くて。
やりたいことがはっきりしてるって部分でまずそこが嬉しかったですね。しっかりそういう子達がいるんだなって思って嬉しく思いました。

個人的な総評の仕方としていつも私はあまり変わらないんですけど。
技術がどう、表現力がどうって細かく見るっていうよりかは全体をパって見た時に印象にチーム…

例えば見てる人達も多分思うと思うんだけど普通に客観的に見た時に衣装バッて剥いだ時に必ずそっちに目が行くじゃないですか。
そんな感じで客観的に見た時に「うわ、このチームかっこいいなぁ」っていうチームを私は単純に高く評価しているのかなと思います。

今日入らなかったチームの子達もいっぱいいてすごく悔しいとは思うんだけどジャッジが変われば評価も絶対に変わってくると思うから諦めず出続けてほしいなと思いました。

多分大事になってくることって本当に勝ちたかったらチームだったらもっと切磋琢磨にってわかるかな?
チーム同士で先生だけに頼らず話し合ってもっとこうしたらカッコ良く見えるんじゃないかな、もっとこうしたら目に残るんじゃないかな、この服着たら私かっこいいかな、とか。
自分を研究したり自分達を研究するってところにまた評価が絶対に変わってくると思うんでもっと研究してほしいなって思いました。

メイクだってそうでしょ。髪型も。これは絶対にやりたくないって子供でも絶対あると思うから。
子供達だとお母さんと二人三脚で歩いてる子達多いと思うからお母さん達と話し合って自分が良く見える、かっこよく見える場所だったり髪型だったり全てにおいて…

ダンスってトータルで見るから。本当に中身からカッコイイっていう部分を私は見てるんです。外側だけじゃなくてね。
だからホント自分が好きなものを追求するっていうことは本当に大事だと思うんでそこをしっかりと追求してほしいなって思いました。

もう一つ言うならば私はHIPHOPやってるのでHIPHOPの子達に関してはカッコイイを追求する子達がすごく多いと思うからそのままで良いと思う。
ただ、そこにプラスα何か自分達にしかこれはできないよ、自分達だからこれが出せるよね、って部分をもう一個追求してほしいなって思いました。

さっき言った通りそれは衣装なのか振付なのか構成なのかで多分変わってくると思うんだけど。
もっとそこを追求してったら評価は絶対変わってくると思います。

女の子もHIPHOPだからって男っぽく踊ろうって考えも私はだけど全然しなくて良いと思うから。
HIPHOPはライフスタイルじゃないですか。ライフスタイルだと思うから日常の中で学ぶことってすごくある。
だからもっと音楽に乗って楽しみながら自分のカッコイイ場所ここだ、これ今気持ち良い!みたいなのを逆に振付に入れてあげたらもっとステージに立った時に楽しく踊れると思うんで。

多分本人達が苦しんで苦しんでんーってなりすぎると見てるジャッジの人も苦しくなっちゃうから。それはお客さんも一緒だと思うし。
だからもっと楽しい部分から生まれる何かっていうのをもっと自分達で追求してほしいなって思いました。

女の子たちはせっかく腰もあるし体つきも男の人とは全然違うから。
女だから見せられる武器!みたいなのって絶対あると思うんで。そういうところまで見せれたらもうちょと良くなるのかなって思いました。

でも全体としてはホントにレベル高かったんで「私達はこれで行くんだから!」っていうプライドは絶対持ってて良いと思うから別に無理に私がこう言ったからって変える必要性もないと思う。
アドバイスとして受け入れてくれたらなって思います。

はい、お疲れ様です。
ありがとうございます。

■優勝チーム・ダンサー・ナンバーの勝因・総評

<U-12チーム部門…Little♡H>
私の中ではズバ抜けではなかったですけど構成、振付力、表現力、全体的なまとまりではコンテストとしてはすごく勝ってたかなと思いました。
もう一つって思ったのはさっきも総評で言わせていただいたんですけど、そこに何か自分達にしかできないものだったりとかっていうところまで突き詰められるチームなんじゃないかなって思ったので。
そこまでいけばここだけじゃなくて違うコンテストに挑戦した時でも入るのかなって思いました。ここだけに満足せずに頑張ってほしいなって思いました。

<U-15チーム部門…CoNe_CoNe>
ダントツでしたね、私は。ダントツ良かったです。なんなら総合で全部トータルしてここが一番良かったです。なんでかって言うと本人達が多分一番楽しんでたっていうところがまず第一で。
そこがなんで大事かって言うとどのジャンルに関しても結局気持ちだったり心がないと。

やっぱりない子たちってお客さんでも私たちでも見てる本人としてはやっぱり伝わってこない。どんだけ振付が良かったとしてもそれが良く見えてこなかったりしてくるので。
やっぱ大事なところって音に乗せるってのがISOPPさんもおっしゃってらっしゃったんですけどダンサーの役目だと思うので。ダンサーていう職で生きていくのであれば。

せっかく自分の良い部分ってのが出せれるチャンスだと思うからそこを出せれば何か違うのかなと思って。
そういうところがトータルして見ると私はここが一番感じれたかなって思います。

<OPENチーム部門…BABK>
一番は楽しんでいるっていう部分で。だって普通もし自分が年取った時のことを考えるとコンテストにまず出るっていう勇気すらなかなかなくないですか?
自分的にはそこがまず一番で。まずその「出てきた、ステージに上がる」その気持ちが自分はHIPHOPを感じました。
そこがあっての人間味とか全部見えてくるんで。そこが他のOPENチームにはないような気がしましたね。

<U-12ソロ部門…Sienna>
私は結構ダントツに良くて。音、ファッション、気持ち、すべてが乗っかってたっていう部分でコンテストの見せ方を知ってるのかな。
ステージ慣れもしていた部分でもすごく堂々としていて立った時から「あぁこの子雰囲気違うな」っていうのもすごく見えましたね。
総合で全体的に全てを見るとまだまだって部分はちょいちょいあるけどソロであんだけ踊れれば全然問題ないのかなって思ったんで。
自分のやりたいことをこれからも突き詰めれば彼女はもっと伸びるのかなって思いました。

<OPENソロ部門…琉凪>
技術力がまずすごかった。ジャズダンサーでもなかなかやっぱり…私もずっとやってたんですけどJAZZって難しいジャンルでもあるので。
1分半をJAZZだけで踊り切るってぶっちゃけ難しいんですよ。

なぜかと言うと足元がブレるっていうのも絶対あるしターンがブレるっていうのも絶対評価につながってくる。
これストリートダンスコンテストだからあれなんですけどJAZZだけのコンテストで見たらもっと厳しいんですね。
その中でも琉凪ちゃんはまず失敗がない。完成度がまず高かったっていうところと、そこに音楽性、ファッション性っていうものを自分のその表現力をさらに乗っけるっていう部分ですっごいと思いました。
この子に関してはすごく見入りましたね。

<ナンバー部門…BLACK JOKE>
いやぁ、すごいですよねぇ。すごぉい。
だから私さっきも同じこと多分言ったと思うんですけど自分が年取った時にステージ上がれって言われてなかなかすぐに出る勇気なんて絶対ないと思うんだけど、そこを立つ勇気。もうすごいと思うし。

私はどちらかというとHIPHOPやってる身なので中の方をやっぱり見ちゃうんですよね。
形っていう部分よりも勝つために何が必要かって言ったらもちろんいっぱい色んなことが…もちろん技術、センス、音楽性。
色んな事があるんですけどトータル的に何が一番その中でも大事なのって言ったら結局心だと思うから。
そこを純粋に表現している人ってなかなか今珍しいんじゃないですかね、と思いました。
逆に私は感動してそういうおばさんになりたいなって思いました。

■入賞しなかったけど気になったチーム・ダンサー・ナンバー

<U-15チーム部門…Mona€a>
<U-12ソロ部門…MIRIA>
<OPENソロ部門…★Yuhki★、広瀬 華>
まだ技術的にテクニックとか細かく見るとまだまだなんだろうなって思うんだけど。
そこじゃなくてこの子、立った時になんか華がある、キラキラしてる。元々持ってるものなのか、自分の好きなものを突き詰めてるなのか。
それは本人にしかわからないと思うんですけど自然的に華っていうのがパって見えた瞬間に「あ、この子良い!」って思ったんですね。
コンテストで勝つのって華だけじゃなくてトータルでミュージカリティーとか色んなものが必要になってくるから入らなかったっていうんだけど。
だからそこを頑張ってレッスン通って学んでいけばダンサーとしても人として、社会人としてすっごい素晴らしいダンサーになるんじゃないかなって私期待してます。その子達に。